PART3 捨てる技術、第10章 目標 -最終形を明確にする-

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はじめに

日々の生活で、本当に大切なことに集中できていますか?

40代のあなたは、多くの選択肢の中から不要なものを見極め、捨てる勇気が求められています。

エッセンシャル思考には、そのための確かな方法があります。

この章では、重要なものに専念するために、不要な活動を断捨離する技術を解説します。

的確に捨てられるようになれば、エネルギーを本当に大切なことに注げる生活を手に入れられるはずです。

文字数にして1600文字です。
時間にして約4分で読むことができます。

PART3 捨てる技術

多数の瑣末なことを容赦なく切り捨てる

PART 3では、本当に重要なことをやりとげるために、不要な物事を「捨てる」技術を紹介する。

うまく捨てる技術があれば、同僚や上司や顧客の反感を買うどころか、むしろ賞賛されるようになるはずだ。

しかし、捨てるというのは非常に難しい。実際にクローゼットのなかにある古い洋服を簡単には捨てられない。

心理学の研究によると、人は自分が所有しているものを実際よりも高く評価しがちである。

だが、目の前に転がり込んできたチャンスに「ノー」と言うことができなければ、ただ成り行きに流されるだけで終わってしまう。

捨てるべきものを問うとき、自分の優先事項がはっきり見えてくる。

自分の本当の使命が明らかになり、個人だけでなく組織全体のために最高の仕事ができるようになる。

仕事や人生の決定打となる突破点は、不要なものを切り捨てることからだ。

第10章 目標 -最終形を明確にする-

ここからの章では、重要なことにエネルギーを集中させるため、不要なものを切り捨てる技術について説明していく。

まず最初に切り捨てるべきは、やろうとしている意図にそぐわない行動だ。

単純なようだが、これを実現するためには、自分がどんな目的に向かっているかをとことん明確に定義しなければならない。

さて、あなたの目的は本当に明確だろうか。

♢「かなり明確」を「完全に明確」にする

目的が明確ではないとき、人はどうでもいいことに時間とエネルギーを浪費する。その弊害は大きく2つのパターンとして表れる。

パターン1 社内政治が蔓延する

上司の気を引くために社内政治が蔓延する。

これは、仕事のゴールが見えず、どうすれば勝てるのかわからなくなるので、「上司の歓心を買う」という不毛な行動に走る。

その結果、仕事に注ぐはずの時間とエネルギーは表面的な自己演出やご機嫌とりに費やされる。

不要なだけでなく、生産性を著しく下げる行為なのでもはや有害だ。

パターン2 なんでも屋になる

リーダーの求心力がなくなり、各自がバラバラに動き出してしまう。

とはいえ、個人レベルでは重要な仕事をしているかもしれない。

しかしながら、各自が別々の方向に進んでいたら、チーム全体としてどこにもたどり着けない。

同じことは仕事以外にもあてはまる。多くの事に手を出すと、努力の方向性がバラバラで、本質的なゴールにはたどり着くことはできない。

エネルギーが同じ方向に向かえば相乗効果が生まれる。よって、全体の目的と個々の役割がとことん明確になっていれば、チームは大きな力を発揮できる。

♢本質目標を決める

本質目標とは、具体的で魅力的で測定可能な目標のことだ。

では、どうやって本質目標を決めればよいのだろう?

大切なことは、まず言葉にとらわれないこと。

次に達成をどう判定するかということだ。

言葉にとらわれないようにするために

「たったひとつのことしかできないとしたら、何をするか?」

という本質的な問いを立てて考えてみよう。

中身が大事といっても、まったく人の心を動かさない言葉では意味がない。そこで、「達成をどう判定するか?」という質問に答えられるほど具体的でわかりやすい言い方を選んだ方がいい。

2005年の夏、ハリケーン・カトリーナがアメリカのニューオーリンズ州を襲った。復興の遅さに苛立ち、自ら財団を設立し支援をした俳優がいた。

ブラッド・ピットだ。

この時にブラッド・ピットが立てた目標は、

「ニューオーリンズの下9地区に住む世帯のために、低価格で環境にやさしく、災害に強い家を150戸建設する。」

具体的でリアルな目標だ。だからこそ、人の心が動く。

♢本質を見据えて生きる

本質目標は、仕事や会社だけのものではない。

正しく使えば、人生に意味を与え、正しい方向へと導いてくれる。

人生の本質目標を決めるのは、容易ではない。勇気と洞察力を持ち、自分の力を最高に発揮できる行動を見定めなくてはならない。

そのためには、 タフな問いに答えることが必要だ。トレードオフを直視し、本質から外れたものごとを断固として切り捨てなければならない。

結び

いかがでしたか?

エッセンシャル思考には、本当に重要なものに集中するために、不要な物事を見極め、捨て去る作業が欠かせないことがわかりました。

日々の生活の中で、あなたも無意識のうちに不要なことに時間を取られていないでしょうか。

今こそ人生の目標を明確にし、その目標に合わないものは全て手放す習慣を身につけましょう。

これまでの雑念から解放され、本当に大切な活動に専念できる、新しい充実した生活が待っているはずです。

あなたの人生を、本当に豊かで実りあるものにするチャンスです。

ぜひ捨てる技術を実践し始めてみてください。

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