コーチングでは「問いかけ」という言葉を使います。
コーチングを習得する上での第一目標は、
「良質な問いかけができるようになること」です。
良質な問いかけってなんだろう?
そもそも問いかけってなんだろう?
今日読んだ本、『世界最高のコーチ』(著者:ピョートル・フェリクス・グジバチ)
の中に「質問」と「問いかけ」の違いについて書かれていました。
この記事では、「質問」と「問いかけ」の違いについて書いていきます。
最近では、1on1を実施する企業も増えてきたと思います。
部下から何を聞き出せばいいのかわからない…。
という方にとっても、参考になる考え方だと思います。
この記事はこんな人にオススメ!
・コーチングを勉強したい人
・1on1で何を聞けばいいかわからない、マネジャーやリーダーの人
・充実感を得られる会議をしたい、マネジャーやリーダーの人
「質問」と「問いかけ」とは?
「質問」は、情報を引き出し、確認、評価、意思決定するためのもの。
たとえば、お客さんへの納期が決まっている提案書をチームで作成するような場合は、「質問」を使います。(中略)お互いの正解にズレがないかなどを確認し、最終的に意思決定するための聞き方が「質問」なんです。
本書23頁より
一言でまとめると、「質問」は「正解の確認」ですね。
やり方の確認とか、納期の確認、私たちが仕事の中で聞いているほとんどが「質問」になります。
一方、「お客さんの期待を上回るには、どんな提案をすればいいかな?」などといった聞き方をするのが、「問いかけ」です。この場合、マネジャーもメンバーも、本当の意味での正解はわかりません。(中略)こういうお互いの学習や創造につながる聞き方が、僕の中では「問いかけ」になります。
本書24頁より
一言でまとめると、「問いかけ」は「正解をつくるためのもの」ですね。
一緒に考えていく、というところが「質問」との違いになるかもしれません。
コンセンサスをとらせてはいけない
『1兆ドルコーチ』には、「コンセンサスなんてクソくらえ」という内容があります。
コンセンサスとは「意見の一致」という意味です。
ミーティングで「意見の一致」を目指してしますと、集団浅慮に陥りやすいという研究があります。
集団浅慮とは、同調圧力による決定のことをいいます。
つまり、「どうせ立場の偉い人の意見が採用されるのだから、私たちが意見を出したって意味ないでしょ」
と思ってしまい、各々が深く考えようとしない状態のことです。
ビル・キャンベルはコンセンサスをとにかく嫌ったそうです。
このような状態にならないようにするため、「問いかけ」というのは大切だと思います。
チームとして、良い結果を出すために、
たとえ意見が採用されなかったとしても、チームに貢献していると感じられるようにする。
そういった雰囲気を作ることも、マネジャーやリーダーは大切だと思います。
結び
この記事では、「質問」と「問いかけ」の違いについて書いていきました。
一人ひとりが貢献感を得るためには、同調圧力を感じない雰囲気作りが必要です。
意見は採用せずとも、貴重な意見を出してくれた、と感じさせることはできます。
マネジャーやリーダーの方は、ぜひ「一緒に考える」という姿勢を意識してみてください。