『1兆ドルコーチ』を要約中です。
読んでみて、改めて思うのは、
「組織においては人がすべて」
ということ。
実際に、会社の損失というのは、取引先がなくなることでもなく、
売上が下がることでもなく、「人が辞める」ことです。
今日の記事では、『1兆ドルコーチ』と『人を動かす』から、
チームマネジメントについて、共感した内容を書いていきます。
リーダーは部下がつくる
「どうやって部下をやる気にさせ、与えられた環境で成功させるか?
『1兆ドルコーチ』66頁より
独裁者になっても仕方がない。ああしろこうしろと指図するんじゃない。
同じ部屋で一緒に過ごして、自分は大事にされていると、部下に実感させろ。耳を傾け、注意を払え。
それが最高のマネジャーのすることだ」
実際に、これを裏付ける研究結果もあります。
ハーバード・ビジネススクール教授のリンダ・ヒルによると、
「独裁的な管理スタイルはうまくいかない」
と指摘する。
2007年の論文で、彼女はこう書いてある。
「管理職になったばかりの人は、直属の部下にやることを指示しても、従ってもらえるとは限らない。
実際、部下は有能であればあるほど、単純に指示に従う可能性は低い」
そして、マネジャーの権威は
「部下や同僚、上司と信頼を築くことによってこそ生まれる」
と結論づけている。
これを読んでいるあなたは、
社員、部下、後輩を信頼していますか?
そして、どこまで相手のことを知っていますか?
「信頼している」と、答えられないのであれば、相手もあなたのことは信頼していないでしょう。
人間関係の原則として、「自分が欲しいものを、まず相手に与える」というものがあります。
自分のことを信頼してほしければ、まず相手を信頼しましょう。
まず褒める
D・カーネギーの名著『人を動かす』には、「まず褒める」という内容があります。
部下や後輩が思うように動かないときは多々あると思います。
そういうとき、あなたならどうしますか?
ほとんどの人は、率直に「こうしてほしかった」と言うかもしれません。
しかし、相手からしてみたらどうでしょう。
一生懸命やったかもしれません。
ちゃんとやったかもしれません。
それなのに、足りない部分を伝えると、
「せっかくやったのに注意された」
と思うかもしれません。
人間は、ネガティブな物事にとても敏感です。
たとえば、ニュースがそうです。
悲しい出来事や、暗い出来事を放送することによって、注目させようとしているのです。
褒められて嫌な気分になる人はいません。
まずはできたことに目を向けて、ポジティブな気持ちにさせてから
伝えてください。
そして、比較の対象は、あなた自身にしないでください。
立場が上のあなたが、後輩や部下よりも仕事ができるのは「当たり前です」
比較の対象は、その相手自身にしましょう。
たとえば、作業の時間が早くなった。
以前よりも積極的に質問しにきてくれて嬉しい。
相手の、できるようになったこと、に注意を向けてみてください。
結び
働き方が多様化したこのご時世、後進の育て方も難しくなってきたと思います。
昔は、相手のやる気や粘り強さに任せていたのかもしれません。
かくいう私も、上司からの指示をこなせないあまりに、心身を病んでしまいました。
だからこそ、自分がリーダーの立場になったときに、相手に寄り添う姿勢を大切にしようと、
コーチングを学んでいます。
「嫌なら辞めろ」という時代は終わりました。
「あなたの力が必要だ。手を貸してほしい」
と言える人が、リーダーになる時代でしょう。