『「無敵」のマインドセット』(原題:LIMITLESS MIND、著者:ジョー・ボアラー、出版:ハーパーコリンズ・ジャパン)
私がこの本を読もうと思ったきっかけは、仕事が上手くいっていないときに、
心のブレーキを外せば、「苦手」が「得意」に変わる
という副題を読んだからです。
本書の内容は、成長に関する脳科学の知見を、教育に応用し、
成果が出ていることを証明したものとなっています。
スタンフォード大学 教育学部で活躍するジョー・ボアラー氏。
教育の最前線で得られた研究結果は、必見です。
この本は、こんな人に読んでほしい!
・失敗はダメだと思っている人
・なにかに苦手意識がある人
・「あなたは○○に向いていない」と言われたことがある人
著者及び訳者紹介
著者紹介
本書より
ジョー・ボアラー(Jo Boaler)
スタンフォード大学教育学部教授。世界で2億3千万人の生徒が参加する非営利の学習リソースサイト、ユーキューブド(youcubed)のディレクターでもある。オンライン大学講座(MOOC)の数学教育カリキュラム政策の第一人者であるほか、これまでに9冊の本を上梓し、研究論文や記事も多数執筆。ニューヨーク・タイムズ紙、タイム誌、テレグラフ紙、アトランティック誌、ウォール・ストリート・ジャーナル紙など多くの媒体に掲載されている。英国BBC局が選ぶ、「教育を変える8人」に名を連ねる。
訳者紹介
大阪府出身。プール学院中学校・高等学校卒業。国際基督教大学在学中にカリフォルニア大学サンタバーバラ校へ1年間留学、女性学とメディア学を専攻。同大学卒業後映画ライター等を経て、フリーの翻訳家に。現在70冊以上の訳本がある。2021年には初めての自著『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語 超自習法』を上梓し、作家としての活動の幅も広げている。
https://www.icualumni.com/interview/guest076
間違えたときこそ成長のチャンス
このブログでも再三に渡り言っていますが、
間違えることを恐れないことと、間違いが奨励される環境になってほしいです。
本書では「わからなくて苦しいと感じるとき、脳は最も活発に動いている。」
と書かれています。
マインドセット研究の先駆者であるキャロル・ドゥエックによると
「ミスをするたびに、脳のシナプスが発火する。つまり活性化し、これは脳が成長していることを示しています。」
と述べている。
ということは、ミスをするなとか、間違えてはいけない環境を作ってしまうことは、
脳の成長を止めてしまっている、ということ。
特に、日本の教育制度は正解をこれでもか、というくらい重要視します。
(実際に本書でも日本の教育制度について書かれています…。)
「間違えることは成長している証拠」と子どものころから言われていたら…。
と考えたい気持ちもわかります。
ですが、今からでも変えられます。
周りは変えられなくても、自分の意識は変えられます。
有害な「思い込み」を捨てる
自己評価が上がると、脳に物理的な変化が起き、学びは深まっていく。
と本書には書かれています。
そして、思い込みと健康について、ホテルの従業員を対象にした実験結果が紹介されています。
以前紹介した、『自分を変える方法』に詳しく書かれているので、そちらを参照してください。
これを読んでいるあなたは、子どもの頃に「なにをやっても駄目だ」とか「挑戦を却下される」とか「失敗を笑われた」経験がありませんか?
そういった経験があると、怖くなってしまいますよね。
ですが、今いる環境は、昔とは違います。
「自分はできる」と自分を信じるところから始めてみませんか?
また、本書にはこうも書かれています。
近年の研究からは、練習や運動をしなくても、精神的に集中することで、筋肉を鍛えたり、楽器の演奏を習得したりできることがわかっている。
本文より
精神的に集中することで筋肉を鍛えられる、というのはすごいですね。
何をするにしても、ますはマインドセットを変えてみましょう。
「大丈夫、自分はできる」
結び
いかがでしたでしょうか?
日本の教育制度に対して、考えていることを言ってますが、
過去は変えられません。
そして、その環境のなかで教育を受けてきた、
という事実も変わりません。
変えられるのは、今この瞬間から未来だけです。
忙しい妻のために、読んだ本の要約をしています。
noteで公開しているので、通勤、お昼休み、寝る前の読み物として読んでみてください。