読書をする醍醐味として、知的好奇心が満たされること。
それと、今までの思い込みを壊してくれることがあります。
そして、なんといっても内容を把握するのに、今までの知識が役に立つことがあります。
今日も今日とて要約をしていました。
今日の要約の部分で引き合いに出されていた部分を紹介します。
お金の貯蓄と省エネルギー
ただいま要約中の『サイコロジー・オブ・マネー』、第10章の内容です。
富を築くには、「収入」より「貯蓄率」が大切
という内容があります。
まず、大前提として、
「富を築くには収入や投資リターンはほとんど関係なく、貯蓄率が大きく影響する」
という考えが大切だ、というところから始まります。
その例え話として出てくるのが、1970年代に起こった石油危機です。
石油危機というのは、1973年に起こった、第四次中東戦争が原因で石油の価格が高騰した出来事です。
中学校の社会の教科書に、トイレットペーパーを買いあさる写真を覚えているのではないでしょうか?
並行して、当時の世界経済は、大量の石油を使いながら成長を続けていました。
しかし、掘削量はそれに追いついていないという背景もありました。
世界は石油危機を克服します。
その最大の理由は「エネルギーの効率化」です。
つまりは省エネですね。自動車や工場、住宅のエネルギー効率を良くしました。
エネルギーの生産量を増やすのではなく、消費を抑えることで、
「エネルギーの富」を増やしていったのです。
ここでのポイントは、「コントロールできることに注目した」ことです。
生産量を増やすには、コントロールできない要素が多すぎます。
一方で、消費量を減らすことは、意識や技術、コントロールできることです。
これはお金にも置き換えることができます。
「必要以上にお金を使わない」というのは、私たちが唯一コントロールできることなのです。
なんのための「エネルギー管理士」だ
この話はとても腑に落ちました。
なぜかというと、私はエネルギー管理士という資格を持っているからです。
エネルギー管理士がなぜ必要なのかというのは、以下の通りです。
エネルギー管理士の制度
エネルギー資源の乏しい我が国にとって、エネルギーを可能な限り有効に使用することは重要な課題です。このため、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(通称「省エネ法」)の制定をはじめ、種々の省エネルギー施策が推進されています。以下で紹介するエネルギー管理士制度も省エネ法で定められています。
https://www.eccj.or.jp/mgr1/guide/1.html より
- 規定量以上のエネルギーを使用する工場は、第一種エネルギー管理指定工場に指定されます。このうち製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の5業種は、エネルギーの使用量に応じてエネルギー管理士の免状の交付を受けている人のうちから1人ないし4人のエネルギー管理者を選任しなければなりません。(前述5業種以外の業種についてはエネルギー管理員の選任となっています。) 第一種エネルギー管理指定工場
熱(燃料等)電気を合算した年間使用量が原油換算3000kl以上- 第一種エネルギー管理指定工場(製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の5業種)の事業者は「エネルギー管理士免状」の交付を受けているもののうちから、当該工場のエネルギー消費量に応じ一定人数(1~4名)の「エネルギー管理者」を選任しなければなりません。
つまり、エネルギー消費の多い工場の省エネをするための資格です。
難易度はそれなりですが、正直に言って使い倒すのが難しい資格です。
(もちろん、資格を駆使して活躍されている方は大勢います。)
恥ずかしながら、省エネルギーの考えを、お金にも置き換えることができるとは思ってもいませんでした。
自分の知識や経験を活かしきれないというのは、悔しいですね。
もっと広い視野を持とうと思いました。
結び
この記事では、関係のない分野でも、考え方しだいで応用ができる
という気付きを書きました。
悔しい思いはしましたが、本を読んでそれに気付くことができたので「良し」です。
点と点が線で繋がる感覚が得られます。
こういうことも読書の醍醐味ですね。
忙しい妻のために、読んだ本の要約をしています。
noteで公開しているので、通勤、お昼休み、寝る前の読み物として読んでみてください。