『サイコロジー・オブ・マネー』を読んでの感想

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『サイコロジー・オブ・マネー:一生お金に困らない「富」のマインドセット』
(原題:The Psychology of MONEY: Timeless Lessons Wealth, Greed, and Happiness、著者:モーガン・ハウセル、出版:ダイヤモンド社)

私がこの本を読もうと思ったきっかけは、
副題に書いてある「一生お金に困らない富のマインドセット」
という文が気になったから。

全部で20章からなる本ですが、1章が短くてとても読みやすかったです。

お金に失敗した人、成功した人はどのような行動をとってきたのか…
具体的に書いてあるのでとても参考になると思います。

この記事では、『サイコロジー・オブ・マネー』を読んでみての感想を
本文を引用しながら書いていきます。

『サイコロジー・オブ・マネー』はこんな人に読んでほしい。

  • 豊かになるためには具体的にどうすればいいか知りたい人
  • 「投資」への心構えを知りたい人
  • お金との賢い付き合い方を知りたい人
目次

著者及び訳者紹介

著者紹介
モーガン・ハウセル(Morgan Housel)
ベンチャーキャピタル「コラボレーティブ・ファンド社」のパートナー。投資アドバイスメディア「モトリーフール」、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の元コラムニスト。米国ビジネス編集者・ライター境界Best in Business賞を2度受賞、ニューヨーク・タイムズ紙Sidney賞受賞。妻、2人の子どもとシアトルに在住。

本書より

訳者紹介
児島 修(こじま・おさむ)
英日翻訳家。立命館大学文学部哲学科卒(心理学専攻)。主な翻訳書に『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』『成功者がしている100の習慣』(以上ダイヤモンド出版)、『やってのける』(大和書房)など。

本書より

「貯蓄」「投資」の世界では、誰もが初心者

なぜ人は、経済的な判断をうまくできないのか。

それは「人類にとって新しい問題だから」である。

本文より

2023年現在、定年退職後の資金はいくら必要か?
投資や経済的に自立しようなどの動きが強まり、
FIRE(Financial Independence Retire Early)早期リタイヤという言葉も誕生しました。

お金を稼ぐ、または増やすための方法がたくさん出回っています。
しかし、これといって確立されたものはまだありません。

それもそのはず。
本書によると、たとえばアメリカ人の老後生活の基盤となる貯蓄手段「401k(確定拠出年金制度)」は1978年まで存在しなかったそうです。
私の好きなシンガーソングライターの椎名林檎さんと同い年です。

50年も経っていないし、詳しく教えられる人がいないのは当然。
みんな初心者なんだから、老後のための貯蓄や投資に苦手意識があるのは当然なんだよ。
という優しい言葉を著者からいただけます。

また、アメリカで「誰もが尊厳ある老後生活を送る資格があり、そうするべきだ」
という考えが定着したのは1980年代だそうです。

同じくアメリカでは約100年前の1930年代で、65歳以上の男性労働参加率は5割を超えていたらしい。
第二次世界大戦前までは、基本的に死ぬまで働くというのが現実だったといいます。

早くに経済的に自立するか。
老後も働いて稼げるように考えて生活するか。

もちろん、二者択一ではありません。
ですが、なにが起こるかわからない世の中です。
間をとって、「自立できるようにするけど、長く稼げるようにする」
ことがいいのかなとも思います。

収入ーエゴ=貯蓄

一定の生活レベルが満たされないとき、それ以上に何かが欲しくなるのは見栄や他人との比較が原因である。

本文より

本書によると、お金の問題には「人間心理」が大きく影響しているそうです。
見出しの方程式がまさにそれを示しています。

人間って、何かが満たされると「もっと欲しくなる」という心理が働きますよね。
その心理をいかに抑えるかが、貯蓄を多くするポイントといっても過言ではないようです。

では、どうすればいいか?

今あるものに目を向けて、感謝すればいいのではないかと思います。

禅の教えにもあるように、「足るを知る」ということは精神を安定させるうえでとても大切です。
なぜなら、ないものに目を向けるとキリがないからです。

不安になったり、満たされなかったり、そこに生まれるのは「ネガティブな感情」だけです。
そして、ネガティブな感情というのは、考えるための脳のスペースを多くとってしまいます。

ブランド品でマウントをとりあう女性たちを想像してみてください。
不毛でしかないですよね。

お金持ちをアピールする。あなたよりも良いものを持っている。
という自己承認欲求を満たしたいがために物を買い続ける。

このたとえを妻に話したら、ものすごく納得してくれました。

「自分はいまのままで十分満たされている」

そう思って日々を過ごしていこうと思いました。

お金が人生にもたらす最大の価値は「自由」

「好きな時に、好きな人と、好きなことができる」生活が送れることのほうが、人を幸せにするのである。

本文より

心理学者のアンガス・キャンベルによると、幸福度が高い人々に観られた一番の共通点は、
「人生を自分でコントロールしている」という感覚がはっきりしていることだそうだ。

本書によると、お金が私たちにもたらしてくれる最大の価値がそれとのこと。

貯蓄が増えるにつれて、周りの都合に左右されることなく自律的に生きられるようになっていくのだそうだ。

そして、どんなに好きなことでも、自分でコントロールできないと辛いと感じてしまう。
人は、いつでも主導権を握っていたいと感じる。

たとえ好きなことをしていても、スケジュールをコントロールできないと嫌いなことをしているのと同じ。
これを心理学では「心理的リアクタンス」と呼ばれているそうです。

これはとてもよくわかります。
私自身、妻に「サラリーマンに向いていない」とよく言われます。
なぜなら、報告書に期限をつけられたり、誰かに指示されることが好きではないからです。

お金があれば、好きな時に仕事を辞められる。また、クビ覚悟で嫌なことは嫌と言える。

高価なものを買うよりも将来の自由を得るためにお金を貯める
という考え方にはとても納得でした。

結び

この記事では、『サイコロジー・オブ・マネー』の感想を書きました。

この本は
・豊かになるためには具体的にどうすればいいか知りたい人
・「投資」への心構えを知りたい人
・お金との賢い付き合い方を知りたい人

にぜひ読んでほしいです。

最後に、「何をすべきかを知っていることと、その人が実際に取る行動は全くの別物」
知識<行動がとにかく大切ということです。

自分が想像していた通りに、上手くいかないことは怖いです。
ですが、行動しないと結果をついてきません。

良くも悪くも結果を出すこと。
初心者らしく、果敢に挑戦していきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後も経験から得た教訓や、本から得た知識、読んだ本の感想を書いていきます。
また読みにきていただけたらとても嬉しいです。
そして、この記事の内容があなたのお役に立てればなによりです。

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