『やめる力』を読んでの感想

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私がこの本を読もうと思ったきっかけは、
帯に書いてある「なぜ、やめるという言葉は悪い言葉になったのか」
という文が気になったから。

思えばいつからか、「諦めてはいけない」とか「頑張って続けることが正義」とか「やめる奴は根性なし」
と思われるようになったのでしょうか?

この本を手に取ったときも、私もあることをやめるかどうか悩んでいました。
単純に背中を押してもらいたかったのかもしれません。

この本を読んだ後、この世の中に「やめる」ということが前向きな意味でとらえてもらえるようになったらいいなと思いました。

そして、私自身もやめる決心がつきました。

この記事では、『やめる力』を読んでみての感想を
本文を引用しながら書いていきます。

『やめる力』はこんな人に読んでほしい。

  • なにかをやめるかどうか悩んでいる人
  • やめるということに罪悪感を感じる人
  • 今の状況がなんとなく、なんか違うなと感じている人
目次

著者及び訳者紹介

著者紹介
ジュリア・ケラー(Julia Keller, Ph. D.)
ピュリツァ―賞 受賞ジャーナリスト兼小説家
オハイオ州立大学で英文学博士号取得。プリンストン大学、シカゴ大学、ノートルダム大学で教鞭を執り、ハーバード大学ニーマン・フェロー、「シカゴ・トリビューン」紙のスタッフライター、書評チーフを歴任後、ジャーナリストをやめて、執筆活動に専念する。自身の人気ミステリー小説シリーズ『検事 ベル・エルキンス』の舞台でもあるウェスト・ヴァージニア州出身、オハイオ州在住。

本書より

訳者紹介
児島 修(こじま・おさむ)
1970年生まれ。立命館大学文学部哲学科卒(心理学専攻)。訳書に『サイコロジー・オブ・マネー』『DIE WITH ZERO』(いずれもダイヤモンド出版)、『ハーバードの心理学講座』(大和書房)他多数。

本書より

なぜ、やめてはいけないの?

現代社会では、「やめること」は、屈服や降伏を意味するとみなされている。
でも、そもそもなぜこのような緊要な考え方が生まれてきたのだろうか?
「やめることはよくない」と言ったのは誰なのか?
いつ、どこで、どんな理由でこのような考えが定着したのか?

本文より

そもそも、どうしてなにかをやめると後ろめたさを感じるのか。

ペンシルベニア大学ウォートンスクールの教授、アダム・グラントによると、
「根性や忍耐を美徳として扱うのは、プロテスタントの宗教改革の遺物である」
とのことです。

プロテスタントとは、宗教改革でカトリック教会から分離した近代キリスト教信徒の総称です。
そのプロテスタントの職業倫理がいまも根付いているとされています。

その職業倫理とは、天職としての仕事に励むことの必要性、現世での成功、そして魂が救済されるという考え方です。
月曜日から土曜日まで働いて、日曜日は教会でお祈りをすれば、神に救われる確証が得られる
ということです。

そして、アメリカはそのプロテスタントにより作られた国です。
一生懸命働くことが正義、という考え方はいまもなお根強く残っているわけですね。

なにしてくれてんだよ…。

私は小学4年生から高校卒業まで野球をやっていました。

やめたいと思うことは何度もありました。
けどやめませんでした。
なぜ、やめなかったのか思い返してみると

・自分で高校までやると決めたから
・やらせてくれた親に申し訳ないから
・同級生や先輩に根性なしと思われたくなかったから

その他にもいろいろ思うところはありますが、結局は「見栄」が影響しているのかな
と思いました。

やめていたら今とは違う自分になっていたかもしれません。
勉強に専念して違う大学に行っていたとか、
違う交友関係ができて、違う仕事に就いていたかも、とか。

いずれにしても、今の自分をつくっているのは、自分自身です。
「たられば」の話しなんてしたところでキリがありません。

それに、現代は多様性もいくらかは受け入れてもらえるようになり、選択肢も多くなりました。
違うと思ったら軌道修正する。
見栄を張らずにやめたらいい、とそう思います。

「やめる」というのは二者択一なのか?

私たちは「二者択一の思考」に苦しめられている。何かをやめたからって、それを続けてはいけないという意味ではないのに。

本文より

ここは盲点でしたね。
「またやりたくなったら続けていい」というのはこの本を読んで、初めて思いました。

というか、自分にもそのような経験はあります。
たとえば、タバコ。

20代の時はタバコを吸っていました。もちろん今は吸っていません。
禁煙というと、もう一生吸わないと考える人が多いと思います。

しかし、今の私の状態は「吸えるけど、いまは吸わなくてもいいかな」という状態。
実際に、タバコを吸う地元の友達と遊ぶときは吸っています。(副流煙を)

でも自分ではわざわざ買って吸おうとも思いません。
遊ぶときは副流煙を吸っちゃうけど、自分では吸わないようにすればいいや。と思っています。

見出しとは逆の考えですが、両極端に考えずに「灰色」でいいじゃんと思うようになりました。

筋トレが続かなかった→また、再開すればいい
勉強が続かなかった→また、再開すればいい
ランニングしていない→また、再開すればいい

「やりたいときに再開すればいい」という考え方は、必要以上に自己嫌悪にならないのでオススメです。

結び

この記事では、『やめる力』の感想を書きました。

この本は
・なにかをやめるかどうか悩んでいる人
・やめるということに罪悪感を感じる人
・今の状況がなんとなく、なんか違うなと感じている人

にぜひ読んでほしいです。

何か違うな…と思ったらいったん立ち止まってみましょう。
立ち止まって、様子を見ることだって大切です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後も経験から得た教訓や、本から得た知識、読んだ本の感想を書いていきます。
また読みにきていただけたらとても嬉しいです。
そして、この記事の内容があなたのお役に立てればなによりです。

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